第43回台北金馬映画祭（2023年11月9日～11月26日）より『ほかげ』にコメントが届きました！

2018年に私たちはその年のヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に『斬、』で参加した塚本晋也監督のスペシャルプログラムを企画しました。そして2023年、彼の最新作『ほかげ』をTGHFF に招待できることを大変うれしく思います。この映画は今年のヴェネツィア国際映画祭で上映され、監督は再び戦時下の弱い立場にある人々に光を当てた。映画の前半は室内を舞台にした親密なドラマのようだが、後半は少年のロードムービーへと変化する。この映画には生々しい虐殺シーンは描かれていないが、精神を打ち砕かれた男性、家族を失った女性、早熟にならざるを得なかった子供たちなど、戦争の余波が生き生きと描かれている。これらの目に見える戦争の残骸は、露骨な暴力的なイメージではなく、視聴者の精神に深く浸透します。この映画は第二次世界大戦後の日本を描いているが、ロシア・ウクライナ戦争やガザ地区での戦闘など現在進行中の紛争を考慮すると、その共鳴は明白である。

―台北金馬映画祭